アルペンルートのトロリーバス 2008年自身撮影 |
私は、京福電車はもちろん京津線や羽後交通、海外の路面電車やトロリーバスに乗ったことがあり、目の前でポールが離線して大きな音と光を発するとともにスパンワイヤーが切れんばかりに揺れる光景を見て驚いたことを覚えています。そんな魅力たっぷりのポール電車は我が家の庭にも走っていて、デ1には前後に2本のポールが装備されて先端には溝付きホイールが取り付けられています。
京福電鉄モボ101 デ1のポール 1972年頃自身撮影___________ |
電圧の問題は別にして、実際にポール集電するには線路の両脇に架線柱を建て、梁を渡して碍子を取り付け、銅製のトロリ線を張ることになります。架線柱は足場用丸太、梁はLアングル(山形鋼)、碍子は木製を白塗装でごまかす、として最大の課題はトロリ線の形状と材料です。実物のトロリ線は直径10~16mmの硬質銅線で、吊るすための金具が線の両側から挟み込んで取付けられるようにだるま型の断面になっています。15インチゲージ用の架線が市販されているわけではないので、これに代わる吊架方式を考えたうえで材料を探さなければなりません。
JIS E2101 トロリ線の断面寸法 |
大沼電鉄の「電車線路及び軌道構造図」 国立公文書館保存資料 |
これから冬に向かって暖かい部屋でキハの仕上げについて構想を練ったり図面を描いたり、その延長で電化計画の妄想を膨らませるのはいいかもしれません。