2023/03/28

2022-23冬の総括

  12月の始めになんとかカヌー格納庫の仮扉を取り付けたのを最後に、屋外作業は冬眠に入りました。この冬は例年に比べると冷え込みが厳しかった割に積雪が少なく、家に籠ってパソコンで指の運動をするのには都合が良かったと思います。このブログは待避線の記事ばかりでは面白くなかろうと途中からお断りを入れてお休みをいただきました。

 で、何をやっていたかと言うと、鹿部電鉄バージョンのキハ40000の設計に注力していたのでした。初めはTR27台車の外注製作部品図(車輪追加工、バネ座など旋盤加工図)だけ描けばこと足りるだろうと思っていたのですが、台車のバネ選定をしようとすると車体の重量計算が必要になりますし、そのためには車体の構造を決めなければならなくなり、台車と車体のバランスや乗降方法とか運転姿勢なども考え始めると全体構想までかなり詳細な材料や組立方法の検討が必要になってしまいました。

 台車については、妄想を始めた頃には旋盤加工部品以外は金鋸とヤスリで作るつもりでしたが、正確な切断や穴あけをすることにして新たな加工機械導入の検討をしました。レールの切断にも使えるチップソー切断機が通販なら1万円前後で入手できそうであることがわかり、性能(加工可能サイズ)やメーカーの選定をしました。切断面が正確できれいになるだけでなく、能率向上と肉体負荷の軽減が期待できます。またこれまで穴あけは鋼材も木材も電動ハンドドリルで済ませていましたが、卓上ボール盤を通販で購入することにしました。ボール盤を買うなら本格的なものをとずっと考えていながら価格が予算と折り合わなかったのでためらっていたのでした。台車の製作に限定すれば鋼材にφ13の穴あけが出来る小型機がやはり2万円前後で通販入手できそうで、それ以上の加工は今のところ思い当たらないもののそういう事態になったら外注することにしました。考えてみればよくここまでボール盤も持たずにやってきたものです。これらの設置場兼作業場を物置の一角に整備したら発注する予定です。

購入検討中の卓上ボール盤とチップソー  通販サイトから

 台車を設計する際に車体側の横梁の設置方法(取付位置や構造)をある程度決めなければならず、車体がデ1に比べて長くなる(2.53.4m)ことから台枠を木材ではなく鋼材(角型鋼管)にすることを検討しました。木材は経年変形が避けられないうえに3mを越えるとなると途中で継ぎ足す必要も出てきます。ただ、台車を取り付ける横梁も鋼製にして溶接構造にするか、組立式にするか、木製にするか、いろいろな長短を考えていて最終結論は出ていません。

 車体側板の構造は寝床に入ってから考えるのですが、これがまた楽しい悩みです。デ1と違って2段窓になっていることに加え、キハ特有の軽量設計に起因する窓枠の薄さやガラス面と窓枠の段差をどう表現するか、縦桟と横桟の接合方法や幕板、腰板と縦桟を面一にする方法、それらの強度保持方法、シル・ヘッダーの材料と取付、リベットの表現、なかなか寝付けない夜があります。16番の模型では2枚の0.3mmケント紙を切り抜いて貼り合わせるとそれらしくなりましたが、1/3スケールでは上に書いた色々な段差を表現することが可能になります。これぞ15インチゲージの特徴だと思うと手抜きできなくなってしまうのです。そんな繊細さは誰にもわからないかもしれない、けれどやはりそこは拘りたい自分だけの趣味の世界です。これが完成した時の喜びをいろいろ想像しているといつしか夢の世界に吸い込まれていきます。