2022/09/18

タイムスケジュール変更

  過日投稿した「今後の方針とタイムスケジュール」に自身の性分として「移り気に加えて無計画」と書きました。方針を立てて予定を組んだのですから移り気でも無計画でもありませんが、完了期限の9月中旬になっても在庫レールを使ったエンドレス線路延長(13m)は道半ばです。これが済んだら走行抵抗改良台車の試作をする計画でしたが、このまま線路延長工事を続けます。多分まだひと月くらいはかかりそうなので、台車試作の図面作成作業を冬季の課題に先延ばしして、雪が降る前にカヌー格納庫の床、外壁、扉整備を急ぐことにします。ここはレールや長尺の木材などの保管場所にもなるので、来春の資材購入と線路延長に備えてその基地を整えておきたいと考えたからです。鹿部はめっきり肌寒くなり、秋風が吹き始めると途端に冬や雪のことが気になってしまいます。

ゼブラ
 さてその後の進捗ですが、踏切はとりあえず人が歩けるようにはなったものの、段差でつまずく危険性があるので勾配の緩和とゼブラ塗装をしました。それでも何もなかったころに比べると歩きにくいのか、郵便や宅配の配達員さん達は併用軌道の旧線を遠回りして玄関までやって来ますし、ご近所さんも「警戒色が塗ってあるので通っちゃいけないのかと思った。」と言います。人道専用踏切は古き良き時代の雰囲気を醸していると悦に入っていたのですが、とんだはた迷惑になってしまったようです。

 4mの直線に続くR=5m曲線部は隣家との境界に迫って行きます。隣家の敷地とは2m近い段差があり、斜面に土留めを兼ねて根を張る低木が植えてあって、夏には枝葉が茂って軌道敷に張り出してきます。いつぞや廃線跡みたいになっていると言ったのはこの区間のことです。路盤造成工事の前に刈り込んで作業スペースと線路用地を確保します。「これでもか!」というくらい丈を詰めても翌年の夏には元通りに茂りますのでチェーンソーと電動ノコギリを使ってバッサリ伐採しました。

枝払いbefore                after

 この区間はすでにある程度の土砂で路盤らしき土手が形成されていますが、測量しなおしてみるとさらに盛り土をする必要があったので、家の裏手の高地を切り崩して土砂を一輪車で運びました。


線路延長部の俯瞰

2022/09/07

エンドレス線路延長 続編

  線路延長作業の中間報告です。前回の投稿写真の通り一部の防草シートを張った後、路盤造成用の土砂を運搬したり、追加の防草シートや砂利を仕入れたりしました。北海道といえどもやはり8月前半には堪らなく暑い日があり、日によっては湿度が90%を越えることもあります。日よけテントを張ったり木陰で休んだりしながら作業を進めた結果ガレージ裏まで線路を延ばすことができました。路盤造成以外は従来の線路敷設と同じ工程なので、記述が重複しますが作業の進捗を説明します。

 分岐器に引き続き敷設したR=4mの曲線路の先にR=5mの曲線路を繋げます。この部分の路盤はまだ周囲とほとんど同じ高さで、少し土をばらまいて設計通り山形の傾斜にする程度で済みます。ところがちょうど砂利を使い果たしていたので発注したところ2週間待ちとの返事、レール曲げや枕木の準備(防腐剤塗布、犬釘用下穴あけ)を先に済ませても手空きになってしまいました。そこでその先の直線部の路盤造成を進めることにしました。家の裏手から一輪車で何度も土砂を運び、突き固めては連通管式水準器で水平を確認することを繰り返します。この線路と交差する通路も傾斜をつけて嵩上げします。ある程度土手の形状が定まったら散水し、水が浸み込むのを見計らってさらに散水を繰り返し、一昼夜置くと土壌が固まります。防草シートを張ってもまだ砂利が届かないのでさらに先のR=5mの部分の測量と線路用地の線引きや杭打ちまでしました。
    直線部の路盤造成      と   その先R=5m曲線部の測量杭打ち

想像を超える量の砂利搬入
得したような損したような
 砂利を8年前に発注した時はその日のうちに配送してくれたのに、なぜか今回はその業者から納品できないと言ってきたので、近所の造園業者に前回と同じく「25mmの玉砂利を3立米」と発注しました。10日以上待った末にやっと届いたのはいいのですが、同じ3㎥とは思えないくらい量が多く4tダンプで2回に分けて搬入されました。また小石が多く混ざっていて粒度が均一ではないのが気になりましたが、いまさら篩(ふるい)にかけて選別しても使い道に困るだけなのでそのまま使うことにしました。砂利であることに間違いはなく、想定より量が多かったことと相殺して良しとしました。

とりあえず敷設完了
 路盤上の防草シートを敷き詰めたところに雨が降り、翌朝見るとシート上に水溜りが出来ていました。路盤表面に凹凸があったためで、修正した上に砂利を目分量で50100mm程度の厚さに敷き、防腐剤塗布した枕木を並べます。R=5mに曲げたレールを約40cmの間隔で枕木の上に置き、曲率修正の必要がないかチェックしました。この時点で厳密に測定しておけばよかったのですが、その先の直線レールと接続する段になって曲げ過ぎであることが判明し、後で曲げ戻す羽目になりました。そして犬釘を打ってレールと枕木を締結し、枕木の間に砂利を入れるととりあえずこの区間(2.2m)線路敷設完了です。

 続く直線部ですが、こちらは3年前にデ1を文化祭に出展した際に作った完成済軌框があるので砂利の上に置けばいいだけです。と安易に考えていましたが、曲線と直線を滑らかに繋げるために左右のレールの長さや互いの向きを調整しなければなりません。前述のとおり曲げ戻しが必要になったもののなかなかその要領がつかめず悪戦苦闘、しかもどういうわけか計算間違いをしていて、内側のレールは10cmばかり切り落とすことになってしまいました。そして敷設状態でのペーシ(継目板)締結用の穴あけも苦しい姿勢での作業になりましたが、そういう困難を乗り越えて直線部との接続が完了しました。交差する通路の踏切を作らないといけないので砂利入れはまだ見合わせておきます。

枕木に締結した状態での曲げ戻しは作業しづらい       内側レールの切断       

R=5m曲線部に接続した直線区間の水平確認
 踏切はコンクリートプレートをはめ込む手もありますが、人道専用の雰囲気を出すために枕木を並べることにしました。レール上面と元の通路の高低差が40cm近くあるため、取り付け部付近は盛り土をして通路に傾斜を付けます。それでも道床とレールの厚さ分は階段にして高さを稼ぎます。これも人道専用踏切ならではの利点()です。

踏切完成状態 この後段差部にゼブラ塗装する予定

 繋がった6m余りの線路を手押し無蓋車と電車で試運転したところ問題となるようなことはありませんでした。電車で走行した感じでは、R=4mの曲線からR=5mに入ったところでモーターの唸り音が変わり、体感速度が上がるとともに電流値が下がる様子が観察できました。線路の見た目も明らかにR=4mの部分は急カーブという感じがします。

 延長工事は着手以来2ヶ月近くかけてやっと計画の半分が完成しました。この後曲線部の路盤造成を含めて残された予定工期は10日ほどしかありません。