鉄研OB会が大阪で開催されるというのでそれに先立って広島へ足を伸ばし、市電のJR広島駅高架乗り入れの様子を見てきました。新幹線を降りて改札を出るともうワクワク感が止まりません。背伸びすると市電乗り場の案内標識が見えるくらいの距離ですが、それより人の波が半端ではありません。特に宮島方面行の乗り場はごった返しているものの整列乗車が徹底していて、近年言われる日本人の公共マナー意識の高さを物語っているみたいで、国際都市の玄関らしいなと感銘を受けました。
構内は低いながらもプラットホームが築かれていて線路を横断する人はいません。またそこに通じる高架線は専用軌道ながらバラストではなく、コンクリートで固められていました。上に目をやると剛体架線になっており、路面電車とは思えない近代的で豪華なターミナルは大胆で先進的な取り組みが具体化された結果との印象を受けました。
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| 5車体連接車が発着する宮島線乗り場 駅2階への乗り入れ高架線__ |
一方でメインストリートに出た電車は折り重なる交通信号と料金決済に手間取る降車客に阻まれてなかなか発車できず結果的に平均速度はかなり抑えられている感じでした。車内での料金収受に代わる方法を採用するか信用乗車を徹底することが今後残された表定速度向上の鍵になるのではないかと思いました。
広島では路線による差はあるものの、超低床車による運行が約半分を占めているようです。個人的にはこれまで超低床車はデザイン面で好きになれず、「装甲車」とか「助成金泥棒」と悪口をたたいてきましたが、自身の高齢化で足腰が固くなったことから今回乗ってみて「なんと優しい車なんだろう」と評価が一転しました。ただ4輪車(注)は曲線の入り口(および分岐部)で衝撃的な横揺れがあり、一向に改善されていないことから決定的な対策がないのかと思われ残念です。
注記 ボギー車やボギー式連接車ではなく、1両おきに配置した車輪付き車両に中間車体の両端を乗せる方式の連接車において、両輪が車軸で繋がっておらず独立懸架独立駆動されている特殊構造の4輪車。
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| 市内線用の超低床3車体連接車1000型 原爆ドーム前を行く350型____ |
せっかく一日乗車券を買ったので全線乗車し、車庫巡りをしました。宮島線の荒手車庫には1960年製で大好きだった2000型(ボギー車)の流れを汲む3100型(3車体連接車)が当時の塗色で留置されており、今にも走りだしそうな姿を見ることができました。
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| 路面電車の停留所とは思えない終点宮島口 荒手車庫で見つけたオリジナル塗色の3100型 |
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| 臨時ホームに進入する7600型 |
とはいえ大半の線路は緑化された道路中央部のセンターポールで架線が吊るされており、乗降用ホームも線路の間に設置されて安心して電車を待つことができるようになっています。つまり車両の扉は前後端に配置され、ホームが左右どちらにあっても運転手が客扱いできるようになっています。皮肉なことに広島ほど混雑しておらず、少なくとも私が乗車した時は降車客の料金決済で運行が滞るようなことはありませんでした。
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| 東山車庫で8100型と9200型 緑化された清輝橋線 |
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| こんなこともありました |
ここにも超低床車があり、たまたま東山終点から乗車することができました。乗降は楽チンでしたが、座席は丸座布団が置かれた木製であり、やけに座面が高くて尻が痛く座り心地は最悪でした。車輪は独立懸架ではなくボギー台車を車体に弾性固定してあるものの、やはり線路の曲がりで衝撃があり4輪車の技術的限界かなと思いました。
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| 正面はあべのハルカス |
梅田へ戻ってエレベーターを降りると懐かしい顔がすでに集まっていました。何年前に顔を合わせたか思い出せない御仁もいて、その間の変貌はお互い様と納得。乾杯の後、それぞれの近況や鉄活の報告、持参した模型や写真にまつわる話題で盛り上がりました。その内容たるや他人様には面白くもなんともないので省略します。2次会は地下街の喫茶店の一隅を占拠して鉄談と学生時代の懐談。盛り上がった話題は例えば、リニア地下鉄にはパンタグラフがあるのにリニア新幹線にない、サハシやキシの調理室の窓はなぜかくも高い位置にあるのか、その窓の上縁は塗分け線より上にあるか、等々。
さらに翌日、一部メンバーが入れ替わって京都鉄道博物館前に集合していました。「鉄博に行くなら」とJRに顔が効くメンバーの一人が事前に話を繋いでくれて館長が直々に案内してくれることになりました。学芸員から車両保存の裏話を聞く一方で、古い車両の改造履歴と展示中の塗色の時代が合わないとか、説明パネルの表示が間違っているとか、模型の車体(1/40製作品)とパンタグラフ(1/45市販品)の縮尺が違うとか、困った見学者のクレームは枚挙にいとまがありません。館長には「東京にはキハ04(41300)があり、九州にはキハ07があり、名古屋にもホジ6014(蒸気動車)があるのに京都に旧型気動車がないのは寂しいじゃないですか。加悦鉄道のキハ101(片ボギー動態保存中)とキハ08(元オハ62)を将来是非誘致できるようにしてください。」と無理なお願いをしておきました。
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| 京都鉄道博物館 |
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| 鉄旅の〆めは江ノ電塗色の嵐電 |




































