2025/05/27

待避線(余談雑談) 続地域貢献の話

  前回の投稿「駅の改修」のきっかけとなった「鹿部っ子教室」の報告です。昨年9月21日の余談雑談で、私が町内の小学生に講話をすることになって鹿部電鉄を建設するに至った経緯を説明したことを書きました。当初予定されていた見学は住宅地での熊の目撃情報があったために延期されていましたが、危険性が遠のいたと判断されてこの度の実施となりました。

上:大沼電鉄の説明 下:トの手押し体験 ダイワハウス撮影
 参加者は23人、引率補助の中学生やご近所のボランティア、主催の教育委員会やリゾートデベロッパーである大和ハウスのスタッフ合わせて40人以上が一堂に会してイベントが開催されました。小学生は3年生から6年生までが4班に分かれて、バードカービング、家具工房、鹿部電鉄の3か所を巡り、スタンプを集めます。

 鹿部電鉄ではまず、100年近く前に大沼から鹿部まで鉄道があったこと、電車は今あるホームセンターの駐車場を横切り、コンビニの裏手を通り、郵便局の前で川を渡って、バス車庫の近くにあった終点の鹿部駅まで走っていたこと、集電するためにポールが付いていること、サボの文字は右から左に書かれていること、などを説明してからデ1を運転しました。曰く「電車が鹿部の町の中を走っているのを想像しながら見てくださいねー。」 次に転轍機の役割の説明に続いて操作体験をします。最後はみんなが乗ったトを交代で1人が押すという実験をしました。子供の指1本で4、5人が乗った貨車を動かすことができ、動き出したら手を放してもそのまま走る、という「鉄道は少ないエネルギーで多くの人や貨物を運ぶことができるエコな乗り物」を体感してもらいました。ほとんどの子供がJRや市電に乗った経験がないのが現実なので、「『今日、鉄道はいいな』と思った人は、今度函館に行くときJRで家族が向かい合わせの席に座ってオヤツやお弁当を食べながらおしゃべりしてはどうでしょう?」と語りかけて終わりました。


模造硬券 よくできています
 万が一を考えて動力運転での乗車を避けたので不満が出るかと心配したのですが、手押し乗車体験が好評で「最高に楽しかった!」と言ってくれました。スタンプを押す際に、ボール紙にパソコンで印刷した硬券の復刻切符を1枚ずつ手渡しました。都会でも今どきは切符を見たことがない子供がいるとかで反応が不安でしたが、スタンプ台帳に貼り付けたり大事にポケットに仕舞い込んだりして想定外に喜んでくれたのは驚きでした。事故なく終われたことは何よりの成果で、帰りのバスを見送った後ドッと疲れが出ました。

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