2024/11/21

キハ扉部と側板の製作

  今年の秋は高温が長引いて紅葉が遅れていました。例年10月の下旬には駒ヶ岳が初冠雪するのですが、それも11月にずれ込み、やっと雪化粧したかと思ったら里も白くなって震えあがりました。それでも本格的な冬到来で外の作業が出来なくなる前にキハをそれなりの姿に仕立て上げようと、線路整備や庭の冬支度も脇に置いて車体製作に精出してきました。

 前後の妻板ユニットに引き続いて4か所の扉部の製作を始めました。妻板や側板に合わせたt12の桧板材にt3の薄板を重ねて貼り合わせるように設計していましたが、強度(構造)とコストに問題があり、穴だけあけておいて扉は後から製作して取り付けることにしました。扉まわりの側板の外周には補強および前後の側板との固定を目的とした角材を貼りつけてあります。扉はスライドせず、4か所のうち対角の2ヶ所はヒンジを取り付けて外開きの乗降用扉にし、残りは構体に固定します。デ1の扉は4ヶ所ともスライド開閉しますが、実際の乗降は運転席の左側のみ使用しており、側板の一部を外開きにして開口寸法を稼いでいます。キハも片運転台なので1か所のみ扉が開けば実用には耐えますが、万が一横転してその扉が使えない場合に備えて反対側も開くようにします。ガソリンエンジンの使用を計画しているので安全対策として考慮しました。

扉部の設計図 扉の厚さ(強度)が不足するので再設計することに

デ1とキハの扉比較
 車体材料として桧板t12×75×1000を24枚購入したことを書きましたが、使用量の見積りを誤っていて追加手配が必要になりました。初期手配分は汎用のセット品で75mm幅の節ありでしたが、追加分は同じ厚さで120mm幅節無しにしました。多少割高ですが、表面がきれいで節の穴埋めをすることなく、6枚を貼り合わせて1700×350の腰板を平らに形成することができました。幕板は120mm幅そのままで長手方向の補強材と貼り合わせて使用しました。板材を貼り合わせる際には、接合部の裏面に仮固定用の大型補強部材を木ネジで取り付けてから一旦外します。あらためて接合する板材に接着剤を塗布してから仮固定材にだけシリコンオイルをスプレーし、再度木ネジで同じ位置に固定します。固着後木ネジを緩めると仮固定材はシリコンオイルの効果で簡単に外れてくれます。幕板と腰板は両端を上下方向の補強材で結合し、その間に窓枠をはめ込んでいきます。この作業は窓の試作および妻板の製作で経験済であり、カーブした妻板に比べると数は多くても構造が単純なので時間はかかりますが淡々とこなしていくだけです。
左上:裏両端に補強材取付け     右上:表から窓縦桟取付け
左下:戸袋窓枠製作         右下:窓枠取付け____                  

 「秋の日暮れはつるべ落とし」と言う通り、あっという間に暗くなります。緯度が高く子午線から東に遠く位置しているので、この季節は午後4時過ぎにスケールの目盛りが読み辛いなぁ思ったらすぐ作業終了になります。午後は長い昼休みの後、お茶を飲んだりおやつを食べたり、通りがかりの訪問者とのおしゃべりもあるので2~3時間しか取れませんが、切り上げ時間が早くなると実質的にさらにその半分くらいしか働けません。側板の加工が終わったら構体に仮付けして今年は終了にしようと決めました。ブルーシートは雨が浸透するようなので、この状態で冬を越すためにはその上からビニールを掛けないといけません。もちろん「肉屋のコロッケ紙袋型」にするつもりです。今年は(いや今年も)結局計画通りに進まず、未完成のまま雪の季節を迎えます。去年の今頃のブログを読み返すと、カヌー格納庫の雨漏りと戦いながらTR27の仮組まで漕ぎつけたようでした。思い通りにはならなかったとは言え、遅い春からの半年で台車を完成させ車体の構体と木製車体のパーツをほぼ作り上げたわけで、その実績については自分を褒めてやらなければならないと思います。「老骨に鞭打ってよく頑張ったぞ!」

ここまで出来あがると俄然キハらしくなってきました
この姿を見ると苦労も忘れてうっとりするばかりです

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