暫く投稿が滞っている理由は例年と同じで、8月は孫が2週間近くやって来てお付き合いに忙しくなるためです。ご近所の爺さん婆さんを訪ねてくるお孫さんが電車に乗りたいと言えば知らん顔はできません。普段通りにサークル活動があり、花火大会やカッター競漕等のイベントもあってゆっくり休む暇はありません。やりかけたTR27台車の製作は寸暇を惜しんでコツコツと進めているものの、成果を発表するほどの形を成しているわけではありません。
老体に鞭打って夏を乗り越える努力をしているわけですが、体力の消耗のみならずこの時期の電車運転は神経がすり減る思いがします。これぞ15インチゲージの宿命かとつくづく感じたので報告しておきます。
普段は電車に乗り込むと運転手になりきって「前方よし!」とノッチを進めます(信号がないので「出発進行!」とは言いません)。S字カーブでわざと身体を少し揺すりながらフルノッチで走り抜け、微妙なブレーキ操作で車止めギリギリに停めます。続いて固い身体を捩り、後方に障害物がないことを確認してバック運転です。分岐器を少し過ぎて転轍機を切替え、新線の急カーブでのモーターの唸りを楽しみます。カーブのバック運転では首が回らないのでほとんど後方確認はできませんが、ひと気はないので強引に走ります。
下の孫も3歳になり、子供二人が一緒にいる間はまだいいのですが、親の目を離れて別々になると電車の運転は気が抜けません。無蓋車に座っていても身を乗り出したり、まだ動いているのに飛び降りたり、線路際を走ったり。これにご近所のお子さんまで加わるともうカオス状態になります。実物のように車両限界と建築限界の間に安全距離が取られていればまだいいのでしょうが、どちらもエエ加減なのが現実です。線路際のバラの枝の棘は車両にバリバリ当たります。少しでも車体から手や顔を出すと車庫の柱やウッドデッキの手すりに激突しかねません。もし電車の扉から頭を出してそこを通過するとギロチンになってしまいます。子供はいくら注意しても目が離せません。
一人で運転を楽しんでいる時には考えが及ばなかったリスクがあることに気付きました。私自身が楽しめるように作った庭園鉄道ですが、他の人から見れば遊園地のミニ列車、つまり乗客の安全が担保された乗り物として映っているのだと想像します。さらに大勢で乗った方が楽しいし、所有者も喜ぶと思われていることでしょう。感染症収束に伴って来訪者が増えたことで今まで気づかなかった問題が新たに浮き彫りになりました。
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