2023/08/06

待避線(余談雑談) レイアウト

  がんこ爺さんの昔話です。クリスマスプレゼントで電気機関車のおもちゃをゲットして以後、ゼンマイ仕掛けの汽車に続いてOゲージのEB電機と貨車のセットを買ってもらいました。当時の子供としてはずいぶん早くに鉄道模型を所有していたことになります。「子供の科学」「模型とラジオ」「模型と工作」等の雑誌を読んで、よりリアルなHOゲージに憧れ、6年生の時に叔父にR450の円形線路とDT22台車2個を買ってもらって転向を果たしました。その後事あるごとにフレキシブルレールや4番ポイントを買い足してベニヤ板に貼り付けたレイアウトを完成させ、自作した神戸電鉄デ310とともに中学校の文化祭に出品しました。

 レイアウトと言っても線路と駅ホームだけ、いわゆるシーナリーは何もありませんが、これまた自作のパワーパックをつなげば電車は自由に走るので、運転マニアの少年は神戸電鉄の始発駅である湊川から終着の粟生までダイヤ通りの運転に没頭しました。傍から見ればベニヤ板の上ですが、運転手は勾配や踏切に注意しながら次々と現れるトンネルや鉄橋を越えて時刻表通りに次の駅のホームの定位置に停車させる妄想に没頭しているのでした。これぞ私のレイアウトのイメージです。本屋で立ち読みした「鉄道模型趣味」のグラビアページには国内外の大小様々なシーナリー付きのレイアウトの写真が載っていました。憧れて植樹のまね事をしても根気が続かず、住宅模型(プレハブ小屋)を置いた程度でやめてしまいました。私の心の中では、線路と車両は一体で鉄道であるけれど軌道敷以外の植栽や情景は模型化の対象外であるような気がしました。それは今線路と電車は実物のスケールに拘っていても、脇にあるアンバランスな草花がちっとも気にならないことからして、やっぱり昔から変わっていないと思います。

原鉄道模型博物館
 近年博物館のレイアウトなどはジオラマと呼ばれることが多くなってきて、むしろそちらが主流のように思われることがあります。でも私は「それは鉄道模型用語やないやろ」と言い切ります。ネットのサイトでは「レイアウトとジオラマの違い」について尤もらしい解説がされていたりしますが、的確とは言い難いようです。

1/120スケール(ゲージ9mm)で建設中の
スイス登山鉄道レイアウト   自身製作
       







 爺さんの定義では、鉄道模型を走らせる線路はどんな形であれすべてレイアウトです。その中に線路を移動したり収納したりできる「お座敷レイアウト」と固定式レイアウトがあります。固定式の中にはシーナリーが付いているものがあり、むしろそれに拘って車両が脇役になってしまうシーナリーセクションとかモジュールレイアウトがあります。そういうタイプのレイアウトをジオラマと呼ぶこともあるようですが、元々鉄道模型由来の言葉ではなくプラモデルやミリタリーの匂いが漂っていて好きではありません。

0 件のコメント:

コメントを投稿