トングレールはクリアラッカーのおかげでガレージでの冬眠から覚めてもその輝きを失うことはありませんでした。続いて色々な工程が待っています。
(2)フログ
近年の実物の鉄道ではフログとウィングレールは一体鋳造で成形した部材が使われていますが、例によってレールを削って製作します。レールの斜めカットはトングレールに比べて角度が少し大きいのでその分楽ですが、金鋸の弦が邪魔して一気に切り落とせない状況は変わりません。分岐角度(14°)で切ったレールを少しずらして継ぐ方法と半分の角度で切って重ね合わせる方法があり、後者にしてチョッと工夫をしました。
ずらし継ぎ 合わせ継ぎ 挟み継ぎ (独断の呼び方です) |
組立済フログ(仕上げ前) |
(3)リードレールとウィングレール
リード部とウィング部は別々に切出してから溶接でつなぐのが真っ当な方法ですが、切り込みを入れて曲げ、腹部か底部に当て板をねじ止めすれば溶接する必要がなくなると考え、切り離さずに一体で作り始めました。リードレールの曲線側は既設レールの曲率に合わせて予め曲げておきました。リードレール/ウィングレールの折れ曲がり箇所でレール底部の片側(内側)に約5mmを残して分岐角度と同じ14°のV字型の切欠きを入れ、ウィング側を万力に挟んで「エイッ」と力を入れるとすんなり曲がりました。しかし、想定とは違って切欠きの形状が適切でなかったのかレール同士が密着せず、見事に失敗。得意満面のVサインとはならず、念入りな仕上げも徒労に終わりました。
当初の目論見はこんな感じ 実際には断面が密着せず |
レールの底にあけたネジ穴 |
ウィング部の先端のフランジガイドも同様のやり方でレールを折り曲げるのが本来ですが、手抜きをして頭部のみを45°にカットしてそれに代えてあります。後述のガードレールも手抜きします。
タイバー |
結果的に当て板とタイバーの組み合わせでリードレールとウィングレールは強固に一体化することが可能になり、溶接をしないで分岐器を製作するという秘策はチョッと形を変えて実現することができました。もちろんそれは同時に不安でもあったわけで、大きな達成感を味わうことになりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿