2025/12/31

待避線(余談雑談) 続スイスの鉄道書籍

  特定の鉄道や列車の写真集も発行されています。例えば前回も紹介したモントルーオーバーベルヌア鉄道およびレーティッシェ鉄道、それぞれの看板列車を主役にした光景が紙面を飾っています。

Panoramic express     Glacier express    Bernina express(Schweers+Wall)
 “PNORAMIC EXPRESS”(出版:Schweers+Wall) GLACIER EXPRESS(同左) Bernina Express(同左)「パノラミックエクスプレス」「グレッシャー(氷河)エクスプレス」「ベルニナエクスプレス」は同じ出版社なので内容の構成はほぼ同じで、まず路線の概要やダイヤおよび見どころの説明、さらにそれぞれの列車が世界的に有名になるまでの前身の紹介など、モノクロ写真を交えた活字のページが続きます。そしてカラーページでは雄大な背景の中を優雅に走りはたまた力強く勾配を登って行く姿が次々と続きます。当時はいずれも今のように専用の固定編成列車がなかったのでバラエティに富んだ動力車と客車の組み合わせが興味を惹きます。特に氷河急行はフルカオーバーアルプ鉄道の車両が併結されていたり普通列車用のグリーン塗装車が混ざっていたりします。最後の1/3は歴代車両の図面付き解説でまとめてあります。この図面がいわゆる設計図ではなくてどちらかと言うとイラストっぽいタッチになっており、この後他の書籍の説明でもそのことについて触れます。

Die elektrischen und Diesel-Triebefahrzeug
 schweizerisher Eisenbahnen(Verlag Eisenbahn)
 “Die elektrischen und Diesel-Triebefahrzeug schweizerisher Eisenbahnen  Die Raetische bahn”「スイスの鉄道の電動車およびディーゼル動車 レーティッシェ鉄道編」という長たらしい名前の本です。たまたまレーティッシェ鉄道編だけ入手しましたが、シリーズ本のようです。この本は19世紀末期に製造されたロッド式2軸電気機関車に始まり、グレッシャーエクスプレスに代表される近代的な機関車、電車、客車(1973年現在)までを網羅した車両中心の解説書です。タイトルと違って貨車や事業用車を含む全車両が取り上げられているようです。かつて私が京急の旧600型と形容した湘南顔の電車(制御車)が表紙を飾っています。車両群ごとに詳しい塗色の変遷にも触れられていますが、全編モノクロ写真で占められているのは少なからず残念です。この鉄道は山岳線でありながら、ラック区間がない代わりにループ橋やトンネルで険しい地形を克服し、長大な急行列車が窓外の景色を楽しませて観光客を魅了してきました。

車両グループに分けて特徴や技術的解説があり、外観写真に加えて主要寸法の記入された形式図が挿入されています。興味を惹くのはフルカオーバーアルプ鉄道と同仕様でありながらラックレールと噛み合う歯車駆動機構がない動力車があることで、中でも電気式ディーゼル機関車はフルカオーバーアルプ鉄道では架線工事用として使用された一方、レーティッシェ鉄道ではパンタグラフを装備して架線電圧の異なる線区へ乗り入れる運用に使用されたようです。この鉄道に限らず、スイスには何両もの客車や制御車を従えて勾配を登って行く機関車並みのパワーを持ったスーパー電車があってページを埋めています。

Ge4/6 Nr.351
BCe4/4
 “Die Fahrzeug der Furka-Oberalp-Bahn”(出版:Schweers+Wall)「フルカオーバーアルプ鉄道の車両」も車両を主にした前書より少し新しい解説書です。上にも書いたようにレーティッシェ鉄道と氷河急行を共同運行していることもあり、同系の動力車や客車が使用されています。この本ではSL時代から当時の最新パノラマ客車までをイラスト風図面を交えて写真と図面で詳しく紹介しています。純粋な図面ではなく陰影の付いた細密イラストはこの本に限った話ではありませんが、特に巻頭と末尾には主要な車両を彩色したものが掲載されているので、絵本を楽しむような気分になります。余談ですが、かつて(半世紀以上昔)「鉄道模型趣味」誌で故片野正巳さんによる独特のタッチのペン画「陸蒸気からこだままで」が連載されていたのを思い出しました。列車の側面が図面のように正確でありながら、描き手の思いが加わることで立体感が醸し出されるのでしょうか、魔術のようですね。
Die Fahrzeug der Furka-Oberalp-Bahn(Schweers+Wall)

 “Tradition & Fortschritt der Appenzeller Bahnen AB/SGA”(出版:Appenzeller Bahnen)「アペンツェルの鉄道の伝統と進歩」は旧アペンツェル鉄道(AB)と旧ザンクトガレン - ガイス - アペンツェル - アルトシュテッテン鉄道(SGA)の合併(1988年)に際してそれらの歴史と合併後の発展計画をまとめた、少し特殊な記念広報書籍と思われます。

Tradition & Fortschritt der Appenzeller Bahnen AB/SGA”(Appenzeller Bahnen)

元をたどれば19世紀に遡り、この後も周辺の鉄道との合併を繰り返して今ではスイスで4番目に大きなメーターゲージネットワークになっているようです。長ったらしい名前のSGAは、2022/2/25投稿の「スイスの鉄道」でロッド式片ボギー車の復元について喜びを書いたあの鉄道です。この本も列車のイラスト風図面が掲載されており、模型鉄にはうれしい寸法まで記入されています。さらに駅や車庫の線路配置もイラスト図面化されています。3つの路線が集まるガイス駅では、ザンクトガレンからの線路が半径20から30mぐらいの急曲線でアペンツェル方面へ180°曲がって行く様子が窺えます。現在の衛星写真と比べると分岐器の配置が少し変わっているようですが、急カーブはそのままです。

MTユニット車のイラストとガイス駅線路配置

またまた余談ですが、我が鹿部町の人口は約3500人で年間平均100人近く減少し続けているのに対してガイス村の人口は約3100人で年々増加しているとのこと(Wikipedia)、昼間7時間列車が来ない町と30分間隔で6車体連接車が往来する村の活気の違いを見せつけられます。「過疎が進んだから鉄道の運営が維持できない」という論法と「鉄道の近代化を図って来たから過疎化を防げた」という現実、どちらが正しいか考えてほしいと思います。

 “Gleisplaene der Raetischen Bahn (Stammnetz)”(出版:BEMO)「レーティッシェ鉄道(本線)の線路配置」という一風変わった本です。出版元のBEMOはドイツにあるHOm(メーターゲージのHOスケールで軌間が12㎜)模型メーカーです。模型を買ってレイアウトを作る時の参考書として出版販売されているようです。他のメーターゲージの鉄道版もあるようです。前のアペンツェル鉄道本にも駅の線路配置図が掲載されていることからして、スイスの作り鉄は駅に強い興味を持つ人が多いのかもしれません。精密機械加工技術が発達したヨーロッパには他のゲージの模型メーカーがあり、一方で日本の積水金属もKATO EUのブランドでスイス型メーターゲージ車両を販売していることから、車両を買ってレイアウトは自分で作るのがトレンドになっているのではないかと思います(個人の想像です)。

Gleisplaene der Raetischen Bahn (Stammnetz)”(BEMO)

La Punt-Chamues-ch   /   Madulain

線路配置だけではなく、建造物や周囲の地形もわかるような表現がしてあり、駅舎の写真やイラスト図面が添えられている駅もあります。





 

Bahnhoefe der Schweiz”(GeraMond)

 

 “Bahnhoefe der Schweiz”(出版:GeraMond)「スイスの駅」副題として「模型鉄道のための最も美しい駅と線路配置」と付記されています。本編はスイス全土にわたってゲージに関係なく多くの駅の写真と線路配置図、さらにかなり詳しい解説がつけられています。どの駅も大きく立派な建物で、単に列車が停まるというだけではなく鉄道運行に関わる業務、つまり郵便バスや貨物の集積、住民の生活を支える営みが行われていたことを窺わせます。ひょっとしてホテルだったら楽しいだろうになと妄想が膨らみます。第2部は美しい駅特集として線路配置図がない代わりにカラーで駅舎の紹介がされています。その多く(ほとんど)が山小屋風の建物で窓辺には花が飾られていているのがスイスらしさを感じさせます。第3部は多様な停留所として単線一面の駅舎(待合室)の写真が集められています。無人の秘境駅を思わせる木造小屋、トイレかと間違いそうな石積みの待合所、廃車になった貨車の再利用から超モダンな真っ赤なキャビンまで小型レイアウトには持って来いのストラクチャー素材が満載です。

表紙のユングフラウ鉄道クライネシャイデック駅の線路配置図(左)_______                  ________と           小さな駅の待合所の写真(右)

TTmスケールで作ったBOBとJBの電車
 これらの駅本を書店で見た時はスイス型メーターゲージの車両を1/120スケール(軌間9㎜)で作っていた頃でした。ベルナーオーバーラント鉄道やユングフラウ鉄道の車両を走らせるレイアウトを製作中だったのでなんのためらいもなく手に取ったのを覚えています。その後レイアウトはホコリを被って廃却しましたが、作りかけの車両は実家の整理時に箱に詰められた状態で発掘しました。

 紹介した書籍以外に他の私鉄、路面電車やSBBの車両ハンドブックなどがあり、最初は全部ここに書こうと意気込んでいたものの、どれも同じような説明になってしまいそうなので今回はこの辺りで止めておきます。


2025/12/17

待避線(余談雑談) スイスの鉄道書籍

  好きな電車は何ですか?」と聞かれたら、「昭和40年(1965年)頃の電車」と答えます。それから「路面電車と戦前の旧型気動車(機械式気動車)も好き」で、もう一つ「スイスの電車がお気に入り」だったことは何度かここで書いています。

スイス版鉄道ファン創刊号
 過日神戸の実家に置いていた大量の鉄道雑誌、書籍を処分した際にショッキングなことがありました。後生大事に取り置いていた1960年代からの「鉄道模型趣味」「鉄道ピクトリアル」「鉄道ファン」などの雑誌は古書として引き取れない、と言われたのです。さらにスイス版鉄道ファン「Schweizer Eisenbahn Revue」の初版を含む200冊余を洋書系古書店に見積依頼したところ、英語の古書なら買い手があるがドイツ語は売れないので、と断られました。結局雑誌類は資源(古紙)として廃棄するしかなく、「Schweizer・・・」だけは大阪市にある交通文化振興財団に資料として寄贈を申し出たところ快諾いただけたのでそちらに送りました。雑誌類はそうやって処分しましたが、苦労して買い集めたスイスの鉄道書籍類は風景写真集、車両図面付き形式解説書、駅舎と線路配置図、模型参考書などがあり、重くて嵩ばるけれど捨てるに忍びないので鹿部に送ることにしました。せっかくなので再び身近に戻って来た本の紹介をしたいと思います。断っておきますが、半世紀近くあるいはそれ以上前に出版された本ですので、写っている車両はそのほとんどがもう活躍していなくて(私の大嫌いな)近代的デザインに更新されていると思います。建物や街の風情もかなり変わっているかもしれませんが、鉄道の背景にある大自然や人々の生活に垣間見える穏やかさは普遍であると信じています。なお、本投稿はあくまでも書籍の紹介というスタンスで、引用した写真の転載を本意とするものではありません。

 まずは鉄道風景写真集ですが、スイス各地の絶景に鉄道が映りこんだものと特定の鉄道の光景をまとめたものがあります。新婚旅行で初めて訪れたスイスの景色は「どこを切り取っても絵葉書になる」というのが第一印象でした。観光地として有名な場所に限らず、そこに向かう途中の田園地帯や住宅地、市街地の公園や路地裏でさえ見るものすべてが新鮮で美しい、と感じました。目を見張るような大地に架けられた石造りの橋梁や鮮やかな色の列車が上って行く草原の勾配、古城を背にぶどう畑を横切る単行の電車、石畳の道路を我が物顔でゆっくり進む列車からはゴロゴロという音が聞こえてくるようです。

Trains en Balade   (Ott Thoune)
 1冊目は”Trains en balade”(出版:Ott Thoune)、フランス語で「のんびり列車旅」といったタイトルでしょうか。表紙はイタリア国境を越えて相互乗り入れをしているセントバリ鉄道の連接車が教会の塔や白銀の山脈をバックにアーチ橋を渡っています。セントバリは百の谷と言う意味で名前通りの絶景の谷を縫うように走っています、と言いながら訪ねたことはありません。以下実際には見たことがない景色をあたかもそこに行ったかのように説明しますのでご了解ください。

Furka Oberalp Bahn
次はこの本に収められた一枚、フルカオーバーアルプ鉄道の列車が巨大な岩壁の素掘り穴から出たかと思うと荒々しい斜面に架けられた石橋を突き進む光景です。自然の脅威とそれを克服するかのような人の業に圧倒されます。どうやって撮影したのだろうかと思うような写真がページをめくるたびに次から次へと現れます。この写真にも言えることですが、多くが鉄道中心の構図ではなく壮大な景観の中のどこかに線路や列車が垣間見えるような構成になっています。全部見てほしいところですが別の本の説明に移ります。









SCHWEIZER BAHNEN IN FARBE (Editions du Cabli)
 ”SCHWEIZER BAHNEN IN FARBE”(出版:EDITIONS DU CABRI)「天然色スイスの鉄道」です。独仏両語併記で、1950-1980とあるように少し古い車両の写真が含まれています。
この本の写真はどちらかと言うと車両メインの構図で占められており、鉄道黎明期を思わせるクラシックトレインの復元運転から最新型電車まで、さらに路面電車、登山電車、SL、TEEと多種にわたっています。しかし車両の詳しい説明だけではなく、路線概要や歴史について解説されています。

















Trans Europe Express "Gotthard"
イタリアまで足を延ばしたかつてのTEEがゴッタルト峠の急こう配を上っていたと説明されていて、背景にはいかにも険しそうな山肌が見えます。
TEEはヨーロッパ各国が一定の条件下で独自に作り上げた国際特急列車(全車一等席)で、当初は気動車でした。2代目は電車化され、国際列車らしく交直4電源に対応するという技術的にも厳しい条件を乗り越えて実現されています。この本にはこれ以外にイタリア、フランスのTEEの写真が取り上げられています。2000年頃だったと思いますが、引退したTEE列車を旅行社がチャーターしてツアーが行われた、という記事がSchweizer Eisenbahn Revueに掲載されていたことを記憶しています。

Montreux–Oberland Bernois




ジュネーブの東モントルーから今はゴールデンパスルートをフリーゲージトレインの観光列車が運行されていますが、これはそれ以前から地元住民の足として運行していたローカル単行電車、レマン湖をバックにオメガループトンネルの勾配を上って来たところです。元はイタリア国境近くのルガノの路面電車だったようで、異端車ながら誇らしげにワッペンを飾っています。
Sernftal Bahn

チューリッヒの南東にあるゼルンフタルという美しい谷沿いに全長10㎞あまりの鉄道があったそうです。観光客が道端を歩くその脇を電車が通り過ぎるという、ジブリのアニメに出てきそうな光景はもう見られません。
最近になってWikipediaで見つけた情報によると、この写真に写っている車両が数奇な運命をたどって再びこの谷に戻って来て鉄道博物館になっているとのことです。ゼルンフタル鉄道の廃止後、レマン湖畔私鉄撮り歩き(2022/12/7投稿)で紹介したエグルオロンモンティシャムペリ鉄道に譲渡され、さらに僚車とともにオーストリアに移って働いた後、帰郷プロジェクトによって塗装や形態が復元されたそうです。








 “BAHNEN DER ALPEN”(出版:Orell Fuessli Verlag)「アルプスの鉄道」の表紙はご存知ユングフラウ鉄道です。山岳路線の写真を主に多くがモノクロでまとめてあります。その中からポスターみたいな美しいカラー写真を選んでみました。

BAHNEN DER ALPEN  (Orell Fuessli Verlag)

Wengernalp Bahn
アイガー北壁を背にしたウェンゲルンアルプ鉄道の250‰急勾配を線路にしがみつきながら歯車を嚙み合わせて登って行きます。終点で接続している表紙のユングフラウ鉄道とともに線路に沿ってトレッキングコースがあるので、電車を見ながらの散策はスイス鉄にとっては至上の喜びになることでしょう。線路際のログハウスに住んでみたいと夢見たこともありました。

Brienz Rothorn Bahn









これもスイスの山岳鉄道を代表するSL列車です。勾配路線でもボイラーを水平に保てるよう前のめりに傾けてあることはよく紹介されています。足元にブリエンツ湖を見下ろしながらジグザグの線路を登るわけですが、山肌には低木しか生えていないので前も後ろもさぞ見通しがいいだろうと想像します。SLファンではない私でもチャンスがあれば是非訪ねてみたい鉄道の一つです。


Schmalspurparadies Schweiz (Schweers+Wall)
 “Schmalspurparadies Schweiz”(出版:Schweers+Wall)「スイスナローゲージパラダイス」とは言っても森林鉄道や軽便鉄道ではありません。前にも触れたようにスイスではメーターゲージはSchmalspur(ナローゲージ)と呼ばれます。この本ではメーターゲージを主に、例外的に存する800㎜と750㎜も取り上げられています。何度も言いますがJR在来線とほぼ同じ大きさの車両で親近感があります。地域ごとに2分冊になっていて写真だけではなく、鉄道ごとの路線の特徴や歴史等についてかなり詳細な説明が書かれています。前の本の紹介と重ならないように、ここでは別の鉄道の写真を取り上げます。

Luzern Stans Engelberg Bahn
ルツェルンスタンスエンゲルベルク鉄道は、レーティッシェ鉄道、モントルーオーバーベルヌア鉄道と並んでスイスを代表するメーターゲージです。強力な電動車と制御車で付随客車を挟んで固定編成列車を組成し、古都ルツェルンから平坦線を高速で、ラックレール区間は強力に登坂して、山岳リゾートのエンゲルベルクまでを結んでいます。とこの本が出版された時点(1988年)では記述されていますが、2005年からSBB(国鉄)のブリューニッヒ線を統合してツェントラル鉄道となり、さらに2010年には新トンネルの開通で最大246‰だった勾配を105‰に緩和して輸送量が大幅に拡大されているそうです。


Waldenburger Bahn

ヴァルデンブルガー鉄道は本当のナローゲージ750㎜軌間です。かつての越後交通栃尾線や下津井電鉄みたいにボギー車を複数両連結した列車が比較的頻繁に走っていました。この写真は道路の片側に敷かれた線路が背景を含めて花巻電鉄を彷彿とさせる構図ですが、道路が広くて舗装されているだけではなく、鉄道も同様に軌道強化され車両や施設の近代化が弛まず行われているところが我が国と根本的に異なっています。その結果2022年にはメーターゲージに改軌されて7車体連接車が重連で運行されるまでになっています。鉄道衰退を時代の流れと決めつけて自動車偏重を進めてきた交通行政からは信じられない現実です。ちなみに起点のバーゼル市の人口は17万人で花巻市と同じレベル(北上市と併せた都市圏人口は20万人)ですから過疎が鉄道を衰退させたのではなく、その逆の結果と言えるのではないでしょうか。

 続く

2025/12/12

冬本番

 冬支度の次のタイトルは冬本番です。昨夜本格的な降雪があり、今朝は9ヶ月ぶりに雪かきをしました。12月にしては厳しい冷え込みで乾いた雪であったため、雪かきの練習にもってこいの状況でした。マイナス7、8℃で少し風がありましたが、完全防備で身を固めたので顔が少し冷たい程度、適度に体を動かしたおかげでコーヒーがとてもおいしく感じられました。 

 玄関やガレージ前に続いて線路の除雪をします。大型プラスティック製のシャベルで表層の雪をどけると下から褐色のレールの頭が出てきます。この瞬間、毎度のことながら森林鉄道の廃線跡で枯葉に埋まったレールを見つけた時のワクワク感がよみがえる気がします。そこにレールがあることがわかっているのに大げさだと言われるかもしれませんが、やはり鉄っちゃんの血が流れている所以でしょう、埋もれているレールの頭だけが見えるあの何とも言えない感動が過るのです。「路面鉄」「踏切鉄」の気持ちよくわかります。