道南地方ではゴールデンウィーク頃にソメイヨシノが見ごろになります。内地(本州)と違って、八重桜や山桜などが混植されていたり野生種もそこここに生えていたりするので、1ヶ月くらいに渡って次々と違う色の桜が咲きます。ということは当地の5月は新緑の季節とは言え内地なら3月下旬頃の気候、日中の気温が一桁止まりのこともよくあります。さらに鹿部に限って言えばこの時期霧や小雨の日が多く、屋外作業がなかなか始められないのが例年の倣いです。ただ面白くないことばかりではなく山菜が芽吹く季節であり、山や野に出ればタラノメ、コシアブラ、ウドなどが採り放題。採取、下処理、調理に夢中になるのは楽しいけれど、その分また鉄道趣味に打ち込めなくなります。
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5月の鹿部 |
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線路に生えたスギナ |
5月初めの暖かいある日のこと、昨秋新たに敷設した線路の道床を見て驚きました。造成した路盤にはスギナ対策の防草シートを敷いてから砂利を撒いたはずなのにそこらじゅうからスギナが顔を出しているではありませんか。その分布密度たるや防草シートを敷いてなかった部分とほぼ同じ、一体どうなっているのでしょうか?緑色の葉っぱを引っ張っても切れるだけなので、指で少し砂利を掘り下げ、茶色い茎のような部分を摘まんで引くと根っこの部分から抜けるようです。必死になって新設線路の十数m分のスギナを片っ端から引っこ抜き、あまり深く考えずにこれで大丈夫と安心していました。
ところが2週間ほど経った先日、やはり同じような密度でスギナが繁殖しているのに気づきました。道床の端の方で砂利を完全に除去してスギナがどうやって生えてきているのか調べてまたまた驚きです。防草シートの重なった部分をすり抜けて来たのだと思っていたのですが、なんとシートを突き破って成長していました。
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アスファルトを突き破ったスギナ |
秋に行った実験ではスギナに防草シートを被せると10日あまりで枯死することが確認できていました。スギナの生態を調べると、色んな場面でその生命力の強さゆえ厄介者扱いされており、実際に鉄道線路に繁茂した例があるとの記述がありました。時にはコンクリートのスキマを広げて貫通することがあるとも書いてあります。また群生の壊滅を図るために地上の葉や茎を除去することは全く無力である一方、専用の除草剤を使用するか優勢種の植物(ミント、芝など)で置き換えることによって繁殖を抑えることができるとのことです。防草シートを道床下に敷いてもスギナ防御にはならないことがよくわかりました。例えばシートの代わりに波板とかプラスティックの板を敷くことを含めて路盤の構造を再検討しなければなりません。除草剤については庭の他の植物へ弊害がないか調べる必要があると考えています。
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