2026/05/05

キハが直面する厄介な問題

この画像では妻板下部もシートで覆われてい
ますが、風でめくれると雨風が入り込みます
 ブルーシートを掛けて冬を越したキハ、実は車体の側板や妻板は取り外して骨組み(構体)だけにしていました。その理由は、一昨冬もシートを掛けていたのに丈が短いので車体木部の下縁が濡れて大変なことになっていたからです。それが判明したのは昨年の春のことですが、修理方法の見当がつかないうえに体調がすぐれなかったことから、一年間見て見ぬふりをしていたわけです。今告白します、妻板下部は修復不能なほど変形崩壊していて全面的に作り直さなければならない状況に陥っています。何度見ても出るのはため息ばかり、最初に作り始めた部分であり、キハ40000の顔なので整形や窓の構造には思い入れがありました。整形した板を、良かれと思って接着組立したことがあだとなって、損傷している部分だけの修理が実に難しそうなのであります。
雨でヒノキ材が膨潤変形して接着部は剝れ、ひび割れが広範囲に伝播、
ほぞ組みは
修復不能に。破損状況は見た目よりも深刻になっています。
破損がこれ以上広がらないよう一部応急処置として補修してあります。

 もう一つ問題があり、鋼体の組み上がり寸法が図面通りになっていませんでした。車体中央部で上下の梁の距離が4~5㎜ほど小さくなっています。組み立て前の部材は寸法通りに加工されており、あらためて30□鋼管の強度計算をしたところ、仮に体重が1ヶ所に集中的に加わったとしても塑性変形するには充分な余裕があることがわかりました。原因はどうやら長寸の梁の製品寸法許容範囲内での変形にありそうだということがわかりました。曲がりの許容値は長さの0.3%以下ということになっており、約3m離れた柱間では最大9㎜まで、上下の梁が逆方向に変形していると18㎜まで間隔が広がったり狭まったりしうることが仕様書から読み取れました。5㎜なら充分ありえる値でしょう。そこで車体中央部左右に梁の間隔を矯正する柱を取り付けることにしました。この問題も1年間寝床でどうしたものかと原因や対策を考えていたのですが、案ずるより産むが易しの言葉通り解決することができました。後付けの柱然としていますが車体内部に隠れるので気にしないことにします。

左:構体の全景  右:中央部で上下梁の間隔測定、設計上は717㎜のところ実測値は713㎜
前後の柱間距離は2745㎜あるにもかかわらず、中間部に支柱がないことが梁変形の原因です。

 さて元の問題に戻って妻板修復をどうするか、一から作り直すと専念しても2ヵ月くらいはかかると思われますが、2ヵ月で元通りになるのなら素直にやればいいとも考えられます。下手な修理でみっともない仕上がりになることを思えばその方がよいかもしれません。しかしせっかくこだわって作った妻板があるのにまた同じ作業を繰り返さなければならないのはどうにも気が乗りません。こんなことでいつまでもくよくよと考え悩むより、一刻も早く決断していずれの方法であってもまず着手することが最良の選択であることは間違い有馬温泉。

ここまで修復できるかが最大の気がかり

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