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2024年から函館地区で運用開始されたキハ150 一部の乗客が車齢30年超の車両を「新型車だ」 と喜んでいる姿を見て複雑な心境になりました。 |
先頃、北海道新幹線のトンネル工事の遅れから札幌延伸開業時期が2038年頃にずれ込むとの見解が、国土交通省有識者会議から出されました。これについて全くの個人的感想ですが、「やれやれ」です。新幹線が開業すると原則として並行在来線は第3セクター化され、その存続是非は地元自治体に委ねられる、と言う少数派住民としては承服しがたい政策がまかり通っています。私の家の最寄りである鹿部駅がある函館本線沿線各自治体は、在来線存続に積極的であるとは言えません。仮に貨物輸送確保のために存続したところで、自家用車の運転ができない未成年や高齢者に優しい旅客列車の運行が行われるかどうかわかりません。だから私にとって新幹線開通は「身近な列車との別れ」を意味するわけです。5年後の2030年にそれが訪れるのはなんとも忍び難いが、13年後ならもう生きていないかもしれない、あるいは列車が走らなくなってもどうせ乗れないのだから同じだ、と諦めがつくというものです。
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上:新函館北斗(右奥)から発車した函館ライナー__ 下:それを追うように車両基地入庫線を下るはやぶさ |
この函館乗り入れ提案に対してJR北海道、道庁は消極姿勢でしたが、札幌で手持ち無沙汰になる人材や財源を函館に向けるだけでなく、在来線の活性化について真剣に取り組む契機にしてほしいものです。
注記 新函館北斗から函館まで在来線を3線軌条化し、東京からの列車を新函館北斗で分割併合して函館まで乗り入れる、また札幌函館間の直通列車も運転するという計画。トンネルや急曲線などがなく、車両基地(地上)への既設出入庫線を利用して在来線に接続できるので、建設費を抑えてフル規格車両の使用が可能。