今年の秋は高温が長引いて紅葉が遅れていました。例年10月の下旬には駒ヶ岳が初冠雪するのですが、それも11月にずれ込み、やっと雪化粧したかと思ったら里も白くなって震えあがりました。それでも本格的な冬到来で外の作業が出来なくなる前にキハをそれなりの姿に仕立て上げようと、線路整備や庭の冬支度も脇に置いて車体製作に精出してきました。
前後の妻板ユニットに引き続いて4か所の扉部の製作を始めました。妻板や側板に合わせたt12の桧板材にt3の薄板を重ねて貼り合わせるように設計していましたが、強度(構造)とコストに問題があり、穴だけあけておいて扉は後から製作して取り付けることにしました。扉まわりの側板の外周には補強および前後の側板との固定を目的とした角材を貼りつけてあります。扉はスライドせず、4か所のうち対角の2ヶ所はヒンジを取り付けて外開きの乗降用扉にし、残りは構体に固定します。デ1の扉は4ヶ所ともスライド開閉しますが、実際の乗降は運転席の左側のみ使用しており、側板の一部を外開きにして開口寸法を稼いでいます。キハも片運転台なので1か所のみ扉が開けば実用には耐えますが、万が一横転してその扉が使えない場合に備えて反対側も開くようにします。ガソリンエンジンの使用を計画しているので安全対策として考慮しました。
扉部の設計図 扉の厚さ(強度)が不足するので再設計することに |
デ1とキハの扉比較 |
上左:幕板と腰板を補強材でつなぐ 上右:縦桟を取り付ける ____ 下左:戸袋部の窓枠組立品 下右:幕板と腰板の間に窓枠を組み込む |
「秋の日暮れはつるべ落とし」と言う通り、あっという間に暗くなります。緯度が高く子午線から東に遠く位置しているので、この季節は午後4時過ぎにスケールの目盛りが読み辛いなぁ思ったらすぐ作業終了になります。午後は長い昼休みの後、お茶を飲んだりおやつを食べたり、通りがかりの訪問者とのおしゃべりもあるので2~3時間しか取れませんが、切り上げ時間が早くなると実質的にさらにその半分くらいしか働けません。側板の加工が終わったら構体に仮付けして今年は終了にしようと決めました。ブルーシートは雨が浸透するようなので、この状態で冬を越すためにはその上からビニールを掛けないといけません。もちろん「肉屋のコロッケ紙袋型」にするつもりです。今年は(いや今年も)結局計画通りに進まず、未完成のまま雪の季節を迎えます。去年の今頃のブログを読み返すと、カヌー格納庫の雨漏りと戦いながらTR27の仮組まで漕ぎつけたようでした。思い通りにはならなかったとは言え、遅い春からの半年で台車を完成させ車体の構体と木製車体のパーツをほぼ作り上げたわけで、その実績については自分を褒めてやらなければならないと思います。「老骨に鞭打ってよく頑張ったぞ!」
ここまで出来あがると俄然キハらしくなってきました この姿を見ると苦労も忘れてうっとりするばかりです |